ミュージシャンの役者

昔景気が良かった頃はバンドブームで人気のあるロックミュージシャンがよくTVに出ていた。そしてトレンディドラマと呼ばれる様なものにも俳優としてロックミュージシャンが出てくる事があった。だいたいその手の奴は元々の音楽から嫌いなやつらばっかりだったので下手くそな演技を思いっきり馬鹿にした。

そして時は平成からの不況を引きずったまま突入した令和の始まりバンドブームでもなく、だったとしても今ブームの渦中に入る事もないおれが演劇に誘われ役者として舞台に立つ事になった。誘って頂いた理由はライブやMCバトル等でのパフォーマンスを見てとの事である。

昨日、その初めての練習があった。すぐに台本読みが始まり出演される皆さんは前世からその役をやっているのではないかと思うぐらい役柄を自分のものとして台本を読み上げている。
開始10分でおれの番が来た。
おれが読んでいるのは教室で指名され嫌々読まされている国語の教科書か?いや、台本だ。
これは後で録音しておいた音源を聴いての感想なんだけど、とにかく酷い。よく他の皆さん付き合ってくれた。聴いてセリフを覚えなくてはいけないのに二度と聴きたくない。

なのに台本を読み上げていた時はまったく初めて経験に少し興奮していた。なんだか初めてバンドを組んで音を出した時の様に少しずつ自分を解放していく様な感覚になった。

つづきを書くのがめんどくさくなった。
じゃあ、また